マンションの外壁調査には、足場を組んでの打診調査やドローンによる赤外線調査等、さまざまな調査方法があります。
しかし、調査方法や費用について「どのような選択肢があるのか?」「どれが最適なのか?」と疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、外壁調査事業を展開している『ドローンメイト』がマンションの外壁調査にかかる費用やそれぞれの手法の特長を紹介します。
マンションの外壁調査が必要な理由
鉄筋コンクリート(RC造)の法定耐用年数は47年と定められていますが、好条件の場合100年はもつと言われています。
しかし、これは適切なメンテナンスを行った上であり、外壁は日々温度の急激な変化、紫外線、雨風、震動などにさらされて”浮き”や”クラック”などの劣化現象が発生します。
これらの劣化が進行すると外壁タイルが剥がれ落ちて事故が起きたり、水が侵入してアルカリ性のコンクリートが中性化して鉄筋が腐食します。
これらの事故や劣化の進行を防ぐには、定期的に外壁の調査を行い不具合のある箇所を調査・補修する必要があります。
とくにタイルの浮きが進行して剥落した場合、通行人を巻き込んでの大事故に発展するおそれがあるため、特定建築物に該当するマンションは10年に一度、外壁の全面点検が義務付けられています。
マンションの外壁調査の3つの手法
外壁の劣化診断の方法には「目視」「打診調査」「赤外線調査」の3つの手法があります。
赤外線調査
赤外線カメラを使って地上から撮影したり、ドローンに搭載して撮影し、解析ソフトを使って目に見ない劣化を特定する手法です。
健全部と劣化部の温度差で劣化部を特定し、主に”浮き”と”水分滞留”を調査できます。下の画像の右側に剥落の恐れのある浮きが確認できます。
赤外線カメラはこのように目では確認できない浮きを可視化します。
足場を組まずに調査が可能なため、タイルが剥落した際に他に剥落しそうな箇所がないか、大規模修繕の時期の把握や積算に使われます。
調査員が少人数で調査が可能なため、打診調査に比べてかなり低コストで調査でき、面積が広く建物が高いほどコストパフォーマンスが優れる手法です。
赤外線調査で外壁点検を行う際のデメリットやメリットはこちらで解説しています。
打診調査
打診調査は打診棒を転がし、その反響音や指への震動の伝達でタイルの浮きを見分ける方法です。
足場やゴンドラなどの仮設工事が必要になるため調査費用は高いですが、一枚一枚浮いているか判断できる精度の高い手法です。
大規模なマンションだと面積が広く、高層マンションはコストが高くなる傾向があります。また、調査の際に音が出るため、住民への事前通知が必要です。
目視調査
目視調査は、双眼鏡で外壁のクラックやはらみ(浮きが目に見える状態)を目で確認して調査します。劣化が著しい劣化箇所は望遠レンズをつけた一眼レフなどで撮影します。
地上からの目視は最も低コストですが剥落のおそれがある浮きの特定が困難であり、剥落事故を防ぐのは難しいです。主に3年に一度の特定建築物の定期報告のときに行われます。
マンションの外壁調査の費用
「外壁診断費用に関する調査」では、1988年竣工、RC造11階建のタイル貼り、延床面積5,887㎡の物件を全33社に打診と赤外線で見積りをとっています。その結果は、以下の通りです
手法 | 1㎡あたりの単価 |
---|---|
打診調査※1 | 1,299円前後 |
赤外線調査 | 444円前後 |
打診調査は足場やゴンドラ等の仮設工事が必要になるため、赤外線に比べて調査費用が高い傾向にあります。
ドローン赤外線外壁調査の見積り例
建物によって調査費用は変わりますが、ドローンであれば小規模マンション(50戸未満)のマンションであれば70万円以下、中規模マンション(50~100戸)の120万円以下くらいが目安となります。
以下は10階建て34戸の外壁面積2000㎡の見積りのサンプルです。単価は1㎡あたり280円前後となります。
ドローンによる赤外線調査は、足場を組んでの全面打診の10分の1以下、ゴンドラの4分の1程度で調査が可能です。
マンションの外壁調査ならドローンメイトにお任せください
マンションの美観や資産価値を維持するためには定期的な外壁調査が必要です。ただ、近年の人手不足や資材の高騰により、工事費が増えています。
ドローン赤外線外壁調査であれば外壁面積7,000㎡程度の大規模な建物でも、2~4人少人数で1日~3日で調査が可能なため、低価格で外壁調査が可能です。
ドローンは高度100mでも20秒程度で安全にアクセスできるため、高層マンションなどに非常に相性が良い調査方法です。
外壁調査が必要だけど仮設工事が高いと悩んでいる方は、コストパフォーマンスが高いドローン赤外線外壁調査を検討してみてはいかがでしょう。